<DeNA3-7阪神>◇3日◇横浜
さあ甲子園でクライマックスや。散々苦しんだ横浜でDeNAに打ち勝ち、和田阪神がようやくシーズン2位を確定させた。1点ビハインドを振り払った鳥谷敬内野手(32)の10号逆転2ランで呪縛が解け、3回に一挙5得点と久しぶりに胸のすく波状攻撃。3年ぶり2桁本塁打の鳥谷が引っ張り、3年ぶりのCSへ。広島、巨人となぎ倒すぞ~。
甲子園でCSを-。責務を胸に、鳥谷がハマの夜空へ打ち上げた。右翼フェンスを越えた瞬間、球場全体のムードが一変した。逆転2ラン。表情を一切変えずベースを回るキャプテンに向け、惜しみない拍手が降り注ぐ。今季141試合目。苦しみ抜いた虎が、ようやく2位を確定させた。
「なかなか2位を決められずにいたので…。本拠地でCSを戦えることが決まって良かった」
8月下旬まで首位奪取を狙っていたチームは夏場を越えて急失速。前日2日は敵地の3位広島戦で「CS前哨戦」に敗れ、2・5ゲーム差まで迫られていた。それでもナインに焦りや動揺は「全然なかった」と振り返る。
「1つ勝てば2位になる。昨日どうこうというより、今日勝とうという気持ちでやっていた」
引き分け以上なら自力で2位を決められた。1点を追う3回無死一塁、須田の甘く入ったカットボールをミートした。「なんとかつないでいこうと。引っ張り気味にいこうと思っていた」。3年ぶりの2ケタ弾となる10号逆転2ランでこの回5得点を呼び込み、2位確定に導いた。
前日2日は午前中に新神戸を離れて広島へ移動し、ナイターを戦った。この日は午前中に広島から遠路はるばる横浜へ。体を休める暇なく、ナイターを迎えた。シーズン終盤、想像を絶する蓄積疲労を抱えながら、それでも連続試合出場を続ける。キーワードは「睡眠力」だ。
「いつでもどこでも、すぐに眠れる自信がある。例えばソファの上とかでも、今すぐにでも寝られると思う。睡眠は大切だから、ありがたい」
幼少期から「寝たいのに、どうしても寝られないという記憶はない」。新幹線や飛行機で移動中の睡眠はお手の物だ。類いまれな「睡眠力」が強靱(きょうじん)な肉体、スタミナの土台となり、圧倒的な練習量で肉体の進化を促す。結果、常にグラウンドに立ち続けることが可能になる。
プロ初の4番を任された26試合は7勝17敗2分けと大きく負け越したが、その間の打率は3割2分6厘。3番復帰3試合目を迎えても、7試合連続安打で猛打賞と好調を持続している。
「残り3試合、CSに向けてしっかりやっていきたい。勝つこともそうだし、ゲームの内容も大事」
時間をかけた分、爆発用のエネルギーは十分過ぎるほどたまっている。虎がお待ちかねのCSモードに突入する。【佐井陽介】
▼セ・リーグは阪神の2位と広島の3位、中日の4位とDeNAの5位が決まり、全順位が確定した。阪神は残り3戦全敗しても、71勝69敗4分けで最終勝率5割7厘。広島が明日5日の最終戦ヤクルト戦に勝った場合の70勝71敗3分け、4割9分6厘を上回るため、阪神2位が確定した。阪神の2位は10年以来3年ぶり。広島の3位は97年以来16年ぶりだが、01年(4位)以来の勝ち越しは逃した。



