敵は食堂にあり!?

 日本ハムの秋季練習(千葉・鎌ケ谷)にテスト参加しているキューバ出身のホアン・ミランダ内野手(30)が22日、あの日本食の克服に乗り出していることが判明した。元大リーガーの屈強な肉体でも、打ち勝つことが出来ない強敵の正体とは、独特の舌触りとのど越しが魅力の「そば」だった。「明日から克服出来るよう毎日食べるよ」と、今日にも口にしようとする前向きな姿勢を見せた。

 いわゆる、食わず嫌いを露呈してしまった。種類によるが一般的な黒っぽい見た目が一番の苦手要因。「色、見た目がダメ」と渋い顔。母国では考えられないかつお節など魚介風味のだし汁なども受け付けないらしい。米などは食べられるが、基本的に麺類が苦手。そばは別格で「NO!

 NO!

 スメル(におい)!」とにおいを思い出したのか、猛烈に拒否反応を示した。

 日本球界入りを目指すには、避けては通れない壁になった。日本のプロ球団は試合前の食事で、必ずといっていいほどそばが用意される。栗山監督はだし汁を関西風にするこだわりを持って食べるほどで、栄養価も高い和食の1つ。チームメートとそばをすすり、交流を深める可能性も消してしまっている。

 27日までの練習参加で目標が2つに増えた。この日は時差ボケも解消し、40スイングで場外フェンス直撃が2本と快調。来季新助っ人として契約する方向で最終調整中のため、残るはそばを好物にすること。素直な人柄も評価されているミランダ。日本で活躍するため、少しの努力も惜しまない。【田中彩友美】