色モノは封印だ!

 DeNAのルーキー井納翔一投手(27)が5日、横浜市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、650万円増の推定1650万円でサインした。

 不思議な言動から「宇宙人」の愛称を持つ188センチの長身右腕。一部では、目鼻立ちのくっきりした顔がお笑い芸人の「小島よしお似」と言われるなど、ルーキーイヤーは野球以上に人物像がクローズアップされることが多かった。「(言動が)変わっているってことは、自分でも分かっているんですけど」と苦笑いするが、侍ジャパンでも2試合にリリーフ登板した実力派ホープ。来季はピッチングで知名度を上げてみせる。

 手応えはある。「2年目はあえてマウンドにいないようにしたい」。5勝中、9月に3勝と猛チャージをかけた。好調の要因はズバリ「マウンド上で考えすぎなかったこと」。シーズンも終盤。好投できなければ、終わる。毎試合を背水の陣で臨んだ結果、大胆にテンポ良く放る本来の投球がよみがえった。「窮屈にならず、ランナーを出しても0点に抑えればいいんだと考えられるようになりました」。球数を少なくしてリズムを作る。

 お立ち台の回数を増やす。「活躍してたくさん上って知名度を上げたい。最低10勝したいです」。今季のヒーローインタビューは勝利数と同様の5回。来季は倍の10回を目指す。ヤクルト小川、巨人菅野。今年の新人投手は豊作だったが、「マウンドは短くお立ち台には長く」の精神で2年目の主役は井納がいただく。【和田美保】