V奪回へ、ダメなら現役を引退します?

 中日谷繁元信兼任監督(43)が新春からぶっちゃけた。選手として引退覚悟で臨む決意、監督として優勝へのこだわり。新生ドラゴンズを率いる闘将が本紙独占コラム「野球」で胸に秘めた思いをたっぷりと語った。

 新しい年を迎えて、真っ先に頭に浮かぶのは自分のことじゃない。ドラゴンズにとって、本当にいい年にしたい。自分じゃなくてドラゴンズにとって、ですね。

 何が重要かなと考えると、自分が方向性を間違えないことが大事だと思う。これは監督としての言葉かな。やっぱり、そのチームによってチームの進め方は違う。選手としての自分も含め、ドラゴンズをどういう風に進めていくか。それを間違えたくない。

 選手として自分を考えると2年間で野村さんの記録(歴代1位の3017試合出場)を超えろと言ってもらっているようだけど、それは落合GMや球団のやさしさ。気を使ってくれたんだと思う。その思いに応えるじゃないけど、今年も自分の今までやってきたスタイルをしっかりと貫く。1つ1つやっていくことに変わりはない。

 もちろん、2年間は現役という思いなんてない。自分で無理と思えば現役をやめるんじゃないかな。そりゃ、今年でってなるかもしれない。来年かもしれない。ひょっとしたら、もっと、もっとやりたいってなるかもしれない。引き際は考えないといけないと思っている。

 今年の戦力を見れば、確かにエースで2桁勝った吉見が開幕にいないっていうのは、計算がなかなか立たない。ただ、そのためにチームには何十人の投手がいる。そうやって新しい人が出てくるというのがプロ野球だと思う。吉見が間に合わないということで、その何十人のピッチャーはチャンスと思ってもらわないと困る。他の投手がこの状況をどう考えるかが、そこが大事だと思う。野手でも同じこと。現時点でポジションが決まっている選手なんていない。

 自分の経験を例に出すと、プロに入った時の大洋ホエールズは、上位になかなかいけないようなチームだった。若い人が出るチャンスが多かった。若い選手を育てながらチームが強くなったという面もある。

 ただ、ドラゴンズというチームは少し違う。僕が入って、12年目で初めてBクラスに落ちた。みんな思っているんじゃないかな。やっぱり勝たなきゃいけないチームだと。そこは難しいところだとは思ってる。勝ち負け度外視で若い人を使っていくということはない。1つのポジションの中で3人、4人いたら一番力のある人が試合に出る。若い人が力が劣っているのに出るということはない。

 1年目から結果を出すのは難しいとか、兼任監督は難しいとかよく言われるけど、それはやってみないと分からないこと。それに目標を「Aクラス」とか言う人(監督)もいるけど、そんなはずない。本音は絶対に優勝を狙ってる。そうじゃないとやる意味ないでしょ。最初からAクラスを狙ってるチームなんて優勝できるわけがない。これまでなぜ言わないのかなと、いつも思ってた。選手にはいろんな立場がある。それは分かる。ただ、この立場になって思う。優勝ということは、これからどんなことがあっても言い続ける。そのためにやるんだから。

 他球団を見れば、巨人は今年も層が厚くなっていると思う。ただ、これは毎年のこと。井端だって大変だと思う。片岡も入ったし、今までの寺内なんかもいるわけだから。阪神も抑えの呉昇桓(オ・スンファン)が入った。これまでも接戦を勝っていくチームで、うちとタイプ的には似てると思う。やりにくさはないけど、不気味さはある。もちろん、優勝することは簡単なことじゃない。

 とにかく少しずつ戦う集団になっていくチームを見てほしい。変われるか?

 変わるように頑張りますよ。(中日ドラゴンズ兼任監督)【取材・構成=桝井聡】