DeNA筒香嘉智内野手(22)が「外野筒香」としてのスタートを切った。11日、沖縄・宜野湾で行われた今キャンプ初の紅白戦に「4番左翼」でフル出場。1回2死走者なしで5番赤堀の左前打を捕球すると、テークバックを大きく取った外野手らしいフォームで遊撃手に返球。無駄のない動きを見せ「内野から見える景色とは全然違うけど、だいぶ慣れてきました」と手応えを見せた。

 チャンスを逃すわけにはいかない。昨季まで務めた三塁にはオリックスから加入したバルディリスに中村も控えており、事実上3番手。野球人生で初めて外野手に取り組んでいるが「抵抗は全くありません」と淡々と話した。

 オフは危機感でいっぱいだった。今年で3年目となる米ロサンゼルスでの自主トレは体作りに重点を置いた。ランニングマシンなどを使ったトレーニングは過去2年間の倍以上のメニューをこなし、体重は3~5キロ落とした。「過去一番きつい自主トレだったけど、体重以上に筋肉の量が増えました」。体つきの変化には中畑監督も「かなり絞ってきたな。今年にかける気持ちが伝わってくる」とうなずいたほどだ。

 大砲として入団し、はや5年目。もちろん結果にこだわる。慣れないポジションだが「今は外野でレギュラーを取るつもりです」と意気込む。もう期待を裏切るわけにはいかない。【細江純平】

 ◆DeNA外野手事情

 昨季レギュラーだった荒波が中堅、今季から外野に転向した梶谷が右翼で内定している。残りの1枠は決まっておらず、ベテランの多村、金城に加え、松本、筒香らが争っている。