DeNA三嶋一輝投手(23)が、開幕投手の奪取へ向けてカーブの封印を誓った。先発予定だった13日のヤクルト戦が中止になると、ほっともっと神戸の室内練習場で86球を投げ込んだ。今オフから取り組んできた新球種のカーブは1球も投げなかった。

 先発陣の軸に期待されながら、練習試合とオープン戦で計7回11失点。開幕投手どころか2軍降格も覚悟した。順調なキャンプを送りながら、なぜ結果が出ないのか。悩んでいたところ、川村投手コーチから「カーブを投げることで全体の腕の振りが甘くなっているのでは」と助言された。投球の幅を広げるために取り組んだカーブだが、持ち味を失っては意味がない。すぐに新球の封印を決めた。

 「開幕投手とかではなく、本来の投球をして信頼も勝ち取りたい」。明日15日の阪神戦では昨年同様に、全体の9割を直球とスライダーが占める投球スタイルでいく。開幕投手のラストチャンスへ準備万端だ。