現役最年長の中日山本昌投手が14日、先発のジョーカーを託された。竜投ローテはこの日、開幕広島3連戦(ナゴヤドーム)が大野、カブレラ、山井、続く阪神戦(京セラドーム大阪)は岡田、川上、山内が最有力であることが判明した。

 山本昌は先発第7の男として開幕2軍でスタンバイ。6人衆に不調や有事があれば救世主として1軍に参上するプランが進行中だ。森ヘッドコーチは「ファームでまだ2回、短いイニングしか投げていないし慌てる必要はない。力は十分わかっている。開幕には入らなくても、すぐにでも必要な時が来る」と期待した。

 キャンプから2軍でマイペース調整を続け、教育リーグでは2試合で6回無失点と絶好調。だが首脳陣は若干少なめのイニング数を懸念しているようだ。幸い、1軍先発陣の頭数はそろってきた。ならば2軍でより万全に仕上げ、その時に備えてもらおうという考えだ。森ヘッドは「状態を確認したいから、1度上に呼んで投げさせる」とも説明。18日から開幕までのナゴヤドームラスト5試合中に一時合流させ、救援登板させる計画も練っている。

 31年目の左腕も託された役割が分かっている。2軍のナゴヤ球場でランニングなどを行い調整。「僕は分からないんです。まあ頑張りますよ」。けむに巻きながらも気合十分だ。今季1勝で浜崎真二(元阪急)が48歳4カ月で持つ史上最年長勝利を更新する。その試合を救い投げで飾れば劇的度は増す。48歳がウルトラマンになる。【松井清員】