シーズンへ、不安は完全消滅だ。阪神藤浪晋太郎投手(19)が今日25日ウエスタン・リーグ中日戦(ナゴヤ)に先発する。ここまで2試合連続で5失点する右腕は、結果を出して2年目のシーズン初登板(4月1日中日戦)へ向かうつもりだ。6連戦初戦の先発として、長いイニングを投げる使命も背負う。多くの期待に応えるための最終リハーサルに臨む。
鳴尾浜のブルペンに衝突音が響いた。藤浪の剛速球が捕手のミットを鳴らす。開幕前最後の登板へ向けて、怪物右腕は引き締まった表情で腕を振った。
「しっかり投げるだけですね。自分の投球ができるようにしたい」
8日日本ハム戦で5回5失点、18日のヤクルトとの無観客試合でも6回5失点と、結果を出すことができなかった。日本ハム戦では3盗塁と揺さぶられ、左打者に9安打中8本を浴びた。結果を最優先に臨んだはずのヤクルト戦ではカーブを使うなど球数は制限できたものの、失点は重ねた。
「まだまだよくなかった部分もあって、いい部分と悪い部分がはっきりしていました」
開幕前で同一リーグとの対戦だっただけに手の内をすべてさらしたわけではないだろう。それでも、本人も認めたようにまだ納得できる状態ではないようだ。中西投手コーチによればこの1週間で、体の開きや変化球を修正したという。
2年目右腕への期待は大きい。開幕後は6連戦の初戦である火曜日に先発することになる。先発5人制で開幕ダッシュを狙うチームにとって非常に重要な任務を背負う。試合をつくって、リリーフをできる限り休ませなければ、週の後半にツケがまわる。連勝も望めないだろう。
「6連戦の頭だからな。去年、スタン(リッジ)が投げた160から180イニングは投げてもらわないと。やってもらわないといけないし、やれるという期待もある」
中西投手コーチは藤浪への期待を込めて、こう言った。能見、メッセンジャーが順調な調整をしている中で3本柱の1人として、結果を出すことができるか。その投球が今シーズンの和田阪神を占うほど、19歳は多くを背負っている。【鈴木忠平】



