異例の投げ込みで背水登板へ挑む。楽天松井裕樹投手(18)が21日、コボスタ宮城でブルペン入り。明日23日の西武戦へ、フォーム確認を行った。「100球くらいです」とシーズン中には多い投球数。2月28日に投げた106球に次ぐ多さが、ラストチャンスにかける意気込みを表していた。16日のソフトバンク戦で5回5安打6四球3失点で敗戦。3連敗となり星野監督から「(チャンスは)もう1回だな」と最後通告をされた。生き残りに向けて取り組んだのはフォームの見直しだった。

 ここまで3試合で与えた四球は15個。制球難克服へ、右足の使い方を修正している。投球後、一定の場所に着地しないため、フォームの安定が欠ける。また右足が地面に着いた瞬間にピンと伸びる。前方向に体重が乗り切らず、後ろにはね返されるような形になる。すると球が上方向に抜ける感じとなり、ボール球となってしまう。それを佐藤投手コーチが付きっきりで指導。右足に体重がしっかりと乗るようになり、「今なら10球投げて8球ストライクに入る」(同コーチ)と改善しつつある。

 運命の一戦まであと少し。松井裕は「頑張ります」と真剣な表情で球場を後にした。【島根純】