DeNA中畑清監督(60)が“龍馬”になりきり、上位チームとの戦いに挑む。28日、関西での巨人、阪神の5試合を前に新たな気持ちで臨むことを誓った。開幕時は徳川家康のように「我慢」をテーマに挙げた。だが、上位チームとの対戦では勝ちへの思いを前面に出し、カード勝ち越しを狙う。

 “男なら死ぬときは、例え溝の中でも前のめりに死にたい”

 坂本龍馬の名言にかけ、「前のめりになって、倒れても良いんじゃないか」と意気込んだ。策はある。9日の巨人戦で6回無失点の久保を今日29日に先発させ、中10日で余力のある高崎を阪神3戦目にぶつける。抑えも国吉に固定。打線では長打が期待できる井手を1軍に昇格させ、代打要員として待機させる。「一番のヤマ場になると思う」。厳しい戦いになるが、ここで4位とのゲーム差を一気に詰める作戦だ。

 中畑監督就任後、カード勝ち越しと完封勝ちと巨人に対して良い流れだが、まだ3勝5敗。阪神も3勝9敗と苦手とするが「勝ちたい。目先の1勝にこだわっていく。上位のチームこそミスをしたら負け。先制点が大事」。ヤクルトに3連勝し勢いそのままに、坂本龍馬のような新たな時代を切り開くことができるのか。【細江純平】