<巨人4-0阪神>◇28日◇東京ドーム

 巨人橋本到外野手(24)が、自身初の先頭打者弾で流れを引き寄せた。負ければ阪神に0・5差に詰め寄られる大一番で、若武者が奮い立った。阪神藤浪の197センチの長身から振り下ろされた150キロ直球を、172センチの小兵がライナー性で打ち返し、右翼席中段まで運んだ。「コンパクトに打った結果です」と控えめに話したが、原監督は「先制パンチになった」と褒めた。

 藤浪との今季初対戦(14日)では1打数無安打に終わった。「とにかく直球が多かった」と振り返る。「力負けしないように」と打撃を見直した。「バットのヘッドの位置を下げないようにするため」と、最近の試合前練習では高めに設定したティー打撃をこなした。2回に中前打、4回にも左前打で3安打2得点をマークし、7月26日以来の1番で躍動した。

 さらに巨人打線は、藤浪の自慢の直球を打ち砕いた。2回、4連打で3点を追加。2死一塁から沢村の左中間を破る適時二塁打で1点。さらに橋本、片岡、坂本が単打で続いた。4連打中、坂本以外はすべて直球。橋本は「全体への指示は出ていなかった」と話したが、前回対戦で7回2得点に抑えられた反省を生かし、若き虎のエースを圧倒した。【栗田尚樹】