28年ぶりの2年連続Bクラスが確定した中日が大規模な戦力整備を図る。プロ17年目の中日小田幸平捕手(37)が来季の構想から外れていることが9月30日、分かった。また、巨漢体形から「ブーちゃん」の愛称で親しまれた5年目中田亮二内野手(26)や直倫と兄弟でプレーした11年目堂上剛裕外野手(29)ら10選手近くが来季の構想外になっていることも判明。今日1日にも本人に通告される。

 05年オフに巨人から中日に加入し“2番手捕手”としてチームを支えてきた小田は、今季開幕1軍から外れ、ここまで17試合(先発は6試合)出場にとどまっている。ポスト谷繁育成が急務のチーム状況にあって、ベテランが1軍でマスクをかぶる機会は激減。それでも「体力的にも問題ない。まだ、やれると思っている。チャンスに飢えている」と練習を続けてきた。

 明るいキャラクターでファンから愛され、お立ち台で「やりましたー!!」と絶叫する決めぜりふは、関連グッズにもなった。球界最年長の49歳山本昌の女房役としても活躍し、9月5日阪神戦(ナゴヤドーム)では先発マスクをかぶり最年長勝利記録をアシストした。

 気持ちはなえていない。来季の構想から外れた場合も「(自信は)もちろんある。その気持ちがなくなったら終わり。ぶっ倒れるまでグラウンドでチームの勝利に貢献したい」と腹をくくってきた。経験が重視される捕手だけに、小田は現役続行を強く希望しており、他球団からのオファーを待つとみられる。

 ◆小田幸平(おだ・こうへい)1977年(昭52)3月15日、兵庫県生まれ。市川(兵庫)から三菱重工神戸を経て、97年ドラフト4位で巨人に入団。05年オフ、巨人にFA移籍した野口の人的補償で中日入り。プロ17年間の通算成績は371試合に出場、打率1割9分7厘、2本塁打、45打点。180センチ、84キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸は2700万円。

 ◆堂上剛裕(どのうえ・たけひろ)1985年(昭60)5月27日、愛知・春日井市生まれ。愛工大名電では3度甲子園に出場。03年のドラフト6巡目で中日に入団。07年に内野手から外野手に転向。通算305試合出場、打率2割6分4厘、10本塁打、67打点。183センチ、85キロ。右投げ左打ち。推定年俸2025万円。

 ◆中田亮二(なかた・りょうじ)1987年(昭62)11月3日、大阪・八尾市生まれ。明徳義塾(高知)では2年夏に甲子園出場。亜大から09年ドラフト3位で中日入り。指名時は115キロあり、球界の日本人最重量選手として話題に。通算80試合出場、打率2割2厘、3打点、0本塁打。171センチ、107キロ。右投げ左打ち。推定年俸750万円。