阪神中村勝広GM(65)がドラフト1位候補・早大の有原航平投手(4年=広陵)を18日に直接視察することが6日、分かった。今月23日に開催されるドラフト会議での1位指名候補として済美・安楽智大投手(3年)とともに最有力とされる右腕を編成責任者自らが最終生チェックする。

 大学NO・1右腕と呼び声の高い有原は右肘の違和感で今秋リーグ戦、開幕戦の出場登録から外れた。今ドラフトの目玉だけに故障の状態が注目されていたが9月28日の明大戦で復帰登板。18日、19日の立大戦でもドラフト前最後の登板が予想される。中村GMは有原についてこう語った。

 「見に行こうとおもっている。ビデオで確認して腕も振れていたし(故障の影響は)何も感じなかったけどな。生で見ておきたいというのがある」

 将来の可能性を秘めた安楽か、即戦力として計算できる最速156キロを誇る有原か、ドラフト1位指名はいまだに結論が出ていない。ただ、安楽も右肘の故障を抱えていることもあり、球団内ではチーム事情も考慮して、即戦力が必要なのではという声が多い。中村GMの最終チェック次第では、ドラフト1位の決定に大きな影響を与えそうだ。

 ◆有原航平(ありはら・こうへい)1992年(平4)8月11日、広島県生まれ。広陵では2年春からベンチ入り。3年時には春夏連続で甲子園に出場。早大では2年春、全日本選手権優勝に貢献。4年春までに58試合18勝11敗。最速156キロ。187センチ、90キロ。右投げ右打ち。