日本ハムのゼネラルマネジャー(GM)補佐に、日米で活躍したOBの木田優夫氏(46)が就任することが28日までに、分かった。球団側はフロントの強固な基盤作りに、適した人材として白羽の矢を立てた。同氏は日本4球団、米国3球団でプレー。13年からはBCリーグ石川でプレーし、今季はGM兼投手を務めた。8月に石川での現役引退を表明してNPB、米大リーグを含めて計28年間の野球人生に幕を閉じた。古巣の1つで、再出発することになった。

 実績だけではなく、ユニークな個性でも人気抜群だった木田氏の第2の人生が決まった。今季まで執着し続けたユニホームを脱ぎ、「背広組」でNPBにカムバックする。12年まで3年間在籍した日本ハムほかの輝かしい経歴、野球への真摯(しんし)な姿勢を高く評価。かねて栗山監督が球界で一目置いている1人でもあった。日米球界に精通し、また今季は独立リーグながら選手と編成職を兼務した。経験値をさらなる球団強化へと生かせると判断し、招へいへ動いた。

 木田氏もこの日までに合意。11月中に正式発表見込み。山田正雄GM(70)が退任する方向でアマスカウト専任の重要ポストへ就く予定。代わりに吉村浩チーム統轄本部長(50)がGM代行を兼任し、木田氏が補佐する形になりそうだ。長期的な展望を見据えた上でのリクルートになった。資金が潤沢ではなく、シビアな球団運営だけにフロント職は強化の根幹を担う部門。発想豊かな木田氏の登用で、新風を吹かす狙いがあるようだ。斬新なチーム作りで知られるが、同氏の「補強」で編成部門にも投影されることになった。