えっ、監督がトップバッター!?

 中日が12球団でもっとも早い契約更改交渉を今日1日からスタートさせる。昨年も他球団に先駆けて11月5日から契約更改を開始。今年はそれよりも4日早い日程だ。先陣を切って最初の交渉のテーブルに着くのは、来季現役27年目となる谷繁元信兼任監督(43)。10月31日、秋季キャンプを終えた指揮官は「そのようですね」と苦笑いを浮かべた。

 各球団とも大物の契約交渉は12月が慣例だ。クリスマスシーズンに大幅アップを祝いクラッカーを鳴らすシーンはすっかりおなじみ。ところが中日ではそんな光景が昨年から消えた。交渉役の落合博満GM(60)が11月に完了した方が残りの時間を有効に使えて合理的との考えがあり、主力が早々に交渉のテーブルに着く。

 もっとも谷繁兼任監督には他の理由もある。西山球団代表は「練習のリズムを壊さないようにしたいからね」とその意図を説明した。秋季キャンプで若手選手を熱血指導する指揮官に余計な負担をかけたくない。スムーズなキャンプ運営のためにも、交渉を真っ先に終えたいという意味がある。

 兼任1年目は19年ぶりに出場100試合割れの91試合にとどまり規定打席にも届かなかった。今季の推定年俸は1億3000万円。さすがに初っぱなから保留ってことはなさそうだが、1人目から注目の契約更改となった。【桝井聡】