日本ハムが、来季の新外国人としてブランドン・レアード内野手(27=ナショナルズ傘下3A)を獲得することが11日、分かった。双方で基本合意に達しており、近日中に正式発表される見込み。ヤンキース、アストロズ時代にメジャー通算53試合出場経験を持つ強打の右打者。今季は3Aで130試合に出場して打率3割、18本塁打、85打点と好成績をマークした。一、三塁手の候補で、FA移籍が決定的な右打者の小谷野、大引の穴を埋める存在として期待される。

 主力内野手のFA余波で揺れる日本ハムが、まずは第1弾の補強を完了した。ナ軍傘下の有望株、レアードを獲得することが決定的になった。水面下で交渉を進めており、既に条件面などで大筋で合意に達しているもよう。正式発表は秒読み段階とみられる。今オフにキューバ出身のミランダの契約を打ち切り。新たに助っ人野手2人の補充を目指していたが、まずは1人が決まった。3年ぶりのペナント奪回を目指す来季への足固めとして、好材料を手にした。

 知名度は高くはないが、期待の大砲になる。レアードは右の長距離砲。11年にヤ軍でメジャー・デビューを飾り11試合出場。12年からは2年間、アストロズで計42試合に出場した。ブレークはできなかったが計53試合出場で6本塁打。27歳と若く成長途上の今季は昇格は果たせなかったが、3Aで130試合出場とレギュラーを張った。打率3割を記録するなど安定感を増し、日本ハムも日本の野球に順応、戦力になると判断。白羽の矢を立てた。

 チーム事情にマッチした、期待の助っ人になる。FA移籍が決定的な小谷野、大引の中堅以上の内野手2人が来季、一挙に抜けることが濃厚。一塁のほかレアードは三塁を守れる適性があるとみており、その戦力ダウンを埋めることができそうだ。栗山監督も「守れる選手」とフロントにリクエストしており、その理想に近いのがレアードだ。闘志あふれる荒々しいプレースタイルも魅力で、来季から若手主体となるチームをけん引する存在の1人になりそうだ。

 ◆ブランドン・レアード

 1987年9月11日、米カリフォルニア州サイプレス生まれ。ナショナルズ傘下3Aシラキュース所属の三塁手。07年ヤンキースからドラフト27巡目で指名され入団。11年7月にメジャーデビュー。12年9月にアストロズへ移籍。13年まで3年間でメジャー通算53試合に出場し打率1割9分7厘、6本塁打、16打点。13年11月にロイヤルズとマイナー契約を結び、今年3月にナ軍入り。今季は3Aで130試合に出場して打率3割、18本塁打、85打点。長打率4割9分をマーク。185センチ、98キロ。右投げ右打ち。ブレーブスの捕手ジェラルド・レアードは兄。