中日大島洋平外野手(29)が秋季キャンプから本格的に取り組んでいる左翼の守備に就いた。ナゴヤ球場での社会人ジェイプロジェクト戦に1番中堅で先発出場。6回から左翼を守り、2度の飛球を無難に処理。9回には2死一、二塁から中前適時打を放ち、バットでも勝利に貢献した。

 谷繁兼任監督は左翼起用について「いろんな形を試していかないと、いざという時に困る」と説明した。ゴールデングラブ賞3度の大島はセンターが本職。だが、指揮官はシーズン中の有事に備えて選択肢を広げる考えだ。

 公式戦で左翼の経験がない大島も意図を理解している。「ずっとセンターだけということはないと思う。どこでも守ることができればいいですから」。意欲的に練習を継続する。

 今季は141試合に出場し、球団タイの186安打を放った。チームの看板選手だが、気を抜くことは出来ない。ドラフトでは3位の日本通運・友永、6位のJX-ENEOS・井領と社会人を代表する外野手2人を指名。チーム内を見渡しても松井佑、古本ら外野手争いは活発だ。実績十分の選手会長も新たなチャレンジを続ける。【桝井聡】