日本ハム栗山英樹監督(53)が、伝説の「ヒグマ猟師」に弟子入りすることが15日、内定した。来年1月に知床半島にほど近い標津町に実在する、日本でただ1人とされるヒグマを専門とするハンター久保俊治氏(67)と対面する。監督就任前から強い関心を抱いていたあこがれの存在で、異彩を放つ達人から来季目指すV奪回のヒントを探るのが狙いだ。

 ハンティング界のレジェンドと悲願のタッグが実現する。今オフは監督業に好影響となる刺激を求め、各業界のトップランナーとの対面を熱望。リストアップしていた1人が久保氏だ。栗山監督が「北海道で生きる力を学びたい」と要望し、この日までに快諾をもらった。過去に同氏の著書「羆撃ち(くまうち)」(小学館文庫)も読破し、特集したテレビ番組も視聴。心を寄せていた人物だった。

 フィールドは違うが、金言を得る格好の機会になりそうだ。久保氏は40年以上のキャリアで70頭以上のヒグマを仕留めたという逸話を持つ。複数人のグループ狩猟が主流だが、同氏のスタイルは1対1でヒグマと勝負してきたという。来季は日本ハムを人間に例えるなら、強力補強したソフトバンクとオリックスなど“巨大ヒグマ”のようなライバルと胸を突き合わせる。壮大な「野外授業」で、ペナントを射程圏にとらえるカギにする。【高山通史】