巨人高橋由伸外野手(39)が18日、東京・大手町の球団事務所で契約更改交渉を行い、1000万円減の推定1億5000万円(金額は推定)でサインした。来季から兼任コーチの肩書が加わり、節目の40歳シーズンを迎える。「まだまだ、1年でも長く頑張らないと。指導も大事だが、まず自分の事。兼任だけど選手。レギュラー、スタメンを目指す」と立ち位置をしっかりと定めた。

 金看板を下ろす気など毛頭なかった。9月に手術した右手中指の回復は順調。「いける、と思っている。自主トレも今まで通り。2月に動けるメニューを組む」と言った。不惑の兼任コーチは軸足を選手に据えている。「誰もが『一番いい数字を』と思って挑む。いい1年にしたい」と、外野の一角にそびえる高い壁のままでいるつもりだ。

 チームの大局を見る言葉も並んだ。「3連覇しているが(CSで)負けてしまった事実もある。変化が大切」と、置かれた環境が変化した事実も受け止めている。新主将の坂本には「グラウンドで年齢は関係ない。気にせず、思うようにやればいい」と言った。背中で示すから後輩が慕い、要所の言葉に重みが出る。坂本へのメッセージはそのまま、高橋由が実践してきた像でもある。【宮下敬至】