師匠、真剣勝負です!

 ソフトバンク武田翔太投手(21)が来季広島に復帰する黒田博樹投手(39)との対決を熱望した。「(復帰は)エーッという感じですね。光栄です。日本でまた会える。投げ合えるなら楽しみ」。28日、故郷宮崎で宮崎県人会野球教室に参加。今年1月に米ロサンゼルス自主トレで会った黒田の日本復帰を喜んだ。

 黒田からは「毎試合怖い。今日で最後だと思って投げている」という話を直に聞いた。名門ヤンキースの先発ローテーション右腕でも不安と戦い続けている現実を知った。今季前半、右肩のリハビリに専念していた時も武田は「心が折れなかった」と、黒田の教えを支えにした。

 交流戦、日本シリーズで投げ合うためにも、武田はまず激しい先発枠を勝ち取り、守り抜かなければならない。そのために、現在、黒田からもヒントをもらったというシュートを練習中。今季右打者は1割9分1厘と抑えたが、左は2割7分1厘と苦手にしている。「左対策です。ビューッと大きく逃げていく感じ」というシュートだけでなくツーシーム、シンカーと3種類の左打者の外へ逃げる球を覚えている。現在、毎日10キロを走り込みスタミナも強化中。心技ともに教わった黒田師匠と対決するまでに、さらなる成長をしていく。【石橋隆雄】