日本ハム中田翔内野手(25)が、台頭する若手たちへ「アウトオブ眼中」を突きつけ、大胆不敵に8年目の到来を告げた。1月31日にキャンプ地の沖縄・名護入り。若手主体で世代交代が必至なチーム事情を加味し「(同世代の)ライバルも多いですしアピールしていきたいよね」と建前の宣言をした後に、豪快な本音を漏らした。「ぶっちゃけ、ライバルはいない」と内部競争とは無縁とまで言い放った。

 完全なる主力の自覚の表れだ。「チームを引っ張っていかないといけないからね」。中堅クラスがFA移籍などで抜けた。今季の野手は大幅にレギュラー刷新の可能性がある内情を見渡し、使命を受け止めている。パのライバル球団が大補強を敢行。「まったく気にならないね」と豪語はエスカレートしっぱなしだ。

 自主トレ終盤の1月下旬に米ハワイで肉体改造の最終仕上げも成功。「酒が飲めないのは辛かった」が節制、ハード練習に耐え抜いた。体重はオフの最高106キロから8キロ減。「(体の)キレも良くなった。だいぶ変わったよ」と自負も強烈だ。この日は那覇空港でオフの練習仲間の阪神西岡と偶然、遭遇。会話はできなかったが、車内の西岡から「翔!」と叫ばれ、奮い立った。高校の後輩にあたるが「(西岡)ツヨシさんを刺激に、一緒にやっていこうと思うね」と同じ目線で、共闘を誓った。中田は今季も、わが道のど真ん中を行く。【高山通史】