<東京6大学野球:明大2-0東大>◇第5週初日◇7日◇神宮

 プロ注目の明大・野村祐輔投手(4年=広陵)が東大を2安打に抑え、今季初完封(通算5度目)した。9回を94球の省エネ投球ながら、最速148キロをマークして三振は7連続を含む12、無四球だった。これで今季3勝目、通算22勝とした。

 野村がギアを切り替えたのは4回だった。奪三振ショーが始まる。143キロ、141キロ、146キロで3者三振に仕留めると、6回先頭まで7連続と伸ばした。リーグ記録まで2つ。8人目に3球目のチェンジアップを当てられ、遊ゴロになって止まった。「自分で打ったんで、気分がよくなりました」。3回に左前打し先制のホームを踏んだ直後の快投だった。

 前週の東大-慶大戦を観戦している。「甘い球はしっかり振ってくる。ストライクに見えるような(ボール)球を投げました」。8回はたった4球で退けた。チェンジアップが有効だった。「三振をとった方がうれしいが、4球で終わった方が楽ですね」と言って笑う。

 そんな野村の鼻に鼻孔を広げるテープがはられていた。「なんか鼻がつまるんで」。9回最後は148キロで3球三振だった。「全部勝てば、優勝できる。あとは勝つだけ」。盗塁死もあって、残塁0のおまけまでついた完封勝利だった。