巨人沢村らを育てた東都大学リーグ1部の中大・高橋善正監督(67)が退任することが8日、分かった。東映、巨人でプロ通算60勝を挙げた高橋監督は、07年に母校中大のコーチに就任。08年春から監督就任し、チームを2部から1部に復帰させた。後任は未定だが、元中日内野手でOB会幹事長の秋田秀幸氏(56)、酒田南(山形)の西原忠善総監督(48)らを軸に調整している。

 中大初の元プロ監督となった高橋監督は「選手は一生懸命やったが、勝たせられなかった。残念だった」と、1部で優勝ができなかったことを退任理由に挙げた。昨秋は自身初の最下位に低迷。部員には昨年末に退任を告げており、シーズン中に部員と暮らしていた野球部寮から荷物を引き揚げている。今後はOB会が後任候補を一本化し、大学の承認を待つ。

 静岡商出身の秋田氏は中大時代、1年春からフルイニング出場を達成した内野手で74年秋に首位打者を獲得。77年ドラフト5位で中日に入団、引退後は会社役員を務めている。上宮-中大-河合楽器OBの西原氏は、96年に酒田南監督に就任して以降、夏9度、春1度甲子園に出場。昨夏限りで同校監督を退き総監督に就任している。元大洋外野手でOBの中塚政幸氏(66)も候補に挙がっており、野手出身のOBが再建に乗り出す可能性が高い。