<全日本クラブ選手権北海道予選:札幌倶楽部5-4伊達聖ケ丘病院>◇28日◇準々決勝◇江別・野幌総合運動公園

 プロ野球巨人などで活躍した門倉健投手(39)を擁する伊達聖ケ丘病院が延長11回タイブレークの末、4-5で札幌倶楽部に敗れ、初戦で姿を消した。先発した門倉は10回1/3を投げ、11安打を浴びながらも14奪三振の熱投を見せたが、報われなかった。

 タイブレークの延長11回、155球目の直球を右前に痛打された門倉は、マウンド横でしゃがみ込んだまま、しばらく立ち上がれなかった。この日は1回から3者連続三振に切って取る見事な立ち上がり。「序盤の投球には納得している」と話したとおり、直球と落差のあるフォーク、スライダーを織り交ぜて7回まで11三振を奪って無失点に抑えていた。だが、8回に3失策絡みで3点を失って追いつかれ、2時間41分の死闘の末に敗れた。高田直樹主将(24)は「門倉さんの好投に応えられなくて残念」と唇をかんだ。

 自責点0の敗戦にも「試合の展開でこういうふうになっただけ。守備のミスは野球につきもの。仕方ない」とチームメートをかばった。それよりも「あれが唯一の失投。先頭をしっかり抑えないとダメですよ」。1点勝ち越した後の延長10回裏、札幌倶楽部の先頭打者・前左翼手に左二塁打を浴びた1球を悔いた。

 今日29日は39回目の誕生日。完投勝利での前祝いはかなわなかったが「次に切り替えてまた頑張ります」と、8月31日からの日本選手権道予選に早くも向いていた。