今秋ドラフトの目玉、最速156キロ右腕の早大・有原航平投手(3年=広陵)が、今季初実戦でいきなり150キロをマークした。26日、東京・東伏見の早大グラウンドで紅白戦に先発。1回無死から同じドラフト1位候補の中村奨吾内野手(3年=天理)に対して、初球変化球から149キロ、143キロ、146キロと続けると、5球目に150キロをマーク。左前打を浴びたが、2回2奪三振2失点で上々の試運転を決めた。

 視察した日本ハム大渕スカウトディレクターは「真っすぐ中心でいったと思う。打たれたところもあったけど、まだ調整段階。この時期に150キロ出るのはプロでもそうはいないです」と高評価した。決め球ツーシームも織り交ぜ、多彩な変化球を披露。31球で登板を終えると、ブルペンに直行して再び投げ込んだ。

 28日には米国ロサンゼルスキャンプに出発する。3月8日の帰国まで、現地大学生と3試合を行う予定だ。例年この時期は走り込み中心のメニューをこなしてきたが、米国での実戦が近づき、80球程度の投げ込みを続けてる。有原は「いつもよりペースは早いです。(米国相手に)真っすぐで勝負したい。自分のボールがどれだけ通用するか試したい」と意気込んでいる。【前田祐輔】

 ◆有原航平(ありはら・こうへい)1992年(平4)8月11日、広島県生まれ。広陵(広島)では2年春からベンチ入りし、3年時には2季連続で甲子園に出場した。早大に進学後はリーグ戦通算50試合に登板し、13勝10敗。187センチ、90キロ。右投げ右打ち。