ロッテが今秋ドラフト会議で3位指名した八重山商工・大嶺翔太内野手(18)が、4日深夜に石垣市内の居酒屋で飲酒し、沖縄県警に補導されていたことが8日までに分かった。県警や学校関係者によると、大嶺を含む高校生4人で3合瓶の泡盛を飲んでいたところ、客から通報されたという。八重山商工は11日から2週間の停学処分を下す方針。ロッテは9日の入団会見に出席させないことを決め、最悪の場合は入団取り消しの可能性も示唆した。

 身だしなみや生活態度を重視する「新生ロッテ」が、船出した直後に不祥事に見舞われた。7日夜、八重山商工関係者からロッテ永野担当スカウトに、大嶺翔が補導されていたという衝撃の一報が入った。石川副代表らは8日午前、入団会見のため上京していた大嶺翔に対し、さいたま市内で事実確認を行った。そこで4日深夜に同級生ら3人と居酒屋で飲酒し、警察から補導された事実を認めたという。

 これを受けて、球団は早急に対応した。8日夜の新人選手による懇親会と9日の入団会見を欠席させることを決めた。球団ホームページにも本人の反省コメントを掲載した。「自分の気の緩みと軽率な行動からファンの方々、そして球団の方々に多大なご迷惑をおかけして大変申し訳なく思っています。プロ野球選手になることの責任、影響力の大きさをあらためて自覚し、今後は社会人として恥じない行動をとっていきたいと思います」。

 石川副代表は「選手、フロント、スタッフにも言動や日ごろの生活態度は厳しくしていくと言っている。大嶺君にも真摯(しんし)に受け止めて反省してもらいたい。反省の色が見えない場合は、契約しないことも視野に入れて検討していきたい」と、硬い表情で話した。

 大嶺翔とは11月5日に仮契約を済ませている。だが、正式な契約は来年1月からとなるため、現時点では八重山商工が監督、指導する立場にある。同校では11日から2週間の停学処分を科す方針だ。ロッテはその期間中に永野スカウトを石垣島に派遣して、付きっきりで見守っていく。同副代表は「停学明けに反省文提出や面接を行いたいと思う」と話し、大嶺翔の生活態度の改善や意識改革が行われたかを見極める。球団にとっても来春キャンプ地で起こった不祥事だけに、慎重に対応することになりそうだ。