シュワ~ッチ!

 ドラ1ルーキーはウルトラマンだ!!

 阪神ドラフト1位の慶大・伊藤隼太外野手(4年=中京大中京)の印象的な名前は、あのウルトラマンのハヤタ隊員に由来していた。29日の早慶戦を観戦に訪れた親族、同級生など約15人の応援団は「GO

 ウルトラハヤタ」のお手製横断幕を掲げて声援を送っていた。

 伊藤は4人兄弟の三男で、長男幸太さん(26)、次男健太さん(24)、弟陽太さん(19)といずれも「太」の文字が入る。伊藤が生まれたときのことを、父成人さん(54)は笑いながら振り返る。

 「3人目は女の子だと思って、男の名前は考えていなかったんです」

 そのとき、鶴の一声を発したのが幸太さんだった。テレビに映るウルトラマンを見ているときに、ハヤタ隊員の名前を口にした。「ハヤタと聞いて、薩摩隼人の“隼”を思い浮かべたんです」と成人さんは明かした。

 ウルトラマンのマッハ5まではいかないが、50メートル6秒00の俊足と、アマレベルを超えたヘッドスピードのスイングを誇る。名前通りウルトラな選手に成長した。伊藤自身も愛着を持っている。

 「小さいころから、下の名前で呼ばれていました。覚えられやすいので」

 阪神にも俊介、大和と名前を登録名にする選手が存在する。今ドラフトでは同姓の東京国際大・伊藤和雄投手(4年=坂戸西)も指名を受けた。「どうですかね」と頭をひねるが、プロでの活躍次第で登録名が「隼太」となる可能性は十分だ。虎のハヤタ、活躍できるのは3分間だけではない。自慢のバットで敵を打つ!

 神宮の杜から甲子園に、来たぞ我らのウル虎マンだ。【鎌田真一郎】

 ◆ハヤタ隊員

 特撮番組ウルトラマンの主人公。本名は早田進(はやた・しん)。科学特捜隊養成学校を首席で卒業したエリート。竜カ森湖上空でベムラーを追っていたウルトラマンの赤い玉と衝突して命を失うが、ウルトラマンと一心同体になって復活。その後、有事の際にベーターカプセルを点火させてウルトラマンに変身し、怪獣や宇宙人と戦う。「ウルトラマン」は1966年(昭41)7月から日曜午後7時から放映されたテレビ番組。円谷プロダクション制作、全39話。