“黒豆王子”を襲名する。巨人ドラフト3位の三菱重工名古屋・高木勇人投手(25=三重海星)が20日、名古屋市内のホテルで契約金6500万円、年俸1200万円で仮契約を結んだ。背番号は「54」。チームには同姓の高木京介、同名の坂本勇人がいる。ニックネームを悩んだ末、「黒豆王子でよろしくお願いいたします」と爽やかに言った。

 社会人1年目に、周囲から健康にいいと勧められた黒豆は、かばんに入れて持ち歩くほど大好物になった。大きな故障と無縁なのも、黒豆の存在が大きい。主にダイエット食品で有名だが、タンパク質も豊富で、カルシウム量は牛乳の約2倍。「真空パックで包んだものがあるので、持っていきます」とプロ入り後も安心だ。さらに実家は、父泰樹さん(64)が営む弁当店。食の英才教育を自然に身に付けてきた。

 三重で生まれ育った最速153キロ右腕。実家のテレビではいつも巨人戦が中継され、背番号「54」には縁を感じていた。憧れだった元巨人投手の槙原寛己氏がつけた番号。「びっくりです。コントロールが良くて勝てる投手。目指す存在」。巨人の黒豆王子が、槙原超えに挑む。【栗田尚樹】