ソフトバンク柴原洋(36)が年俸調停を申請することを決めた。7日、代理人を伴い2度目の契約交渉を行った。1億2000万円から減額制限いっぱいの40%減となる7200万円を主張したが、球団側は前回から800万円上積みの5000万円から譲らず、合意に至らなかった。11日にも調停委員会に申請書を提出する。

 「これを認めると(減額制限の)制度の意味がなくなるので。もちろん、自分のためですけど、これからの選手のためにも前例はつくりたくない」。第1回交渉中に球団側が「選手名鑑」をパラパラめくる態度も不誠実に映っていた。この日は互いに歩み寄るも、何より減額制限を超える大幅ダウンは納得ができなかった。

 小林至取締役は「互いにどうやって溝を埋めようかと話していた。(調停という)制度があるのだから任せようということ」と説明。過去4度、打率3割を達成したベテランは「自分はホークスで野球がやりたい。それだけです。後は(代理人に)任せます」と話した。申請書が受理されれば01年下柳(当時日本ハム、現阪神)以来、10年ぶり7人目。史上初の「減額制限超え」提示を不服とするケースとなる。