第3回WBCの日本代表候補入りしている日本ハム稲葉篤紀(40)中田翔(23)の両内野手が、今年初の実戦となる明日7日の紅白戦(名護)に志願の“フル参戦”する。この時期は、2打席程度立って目慣らしをするのが普通だが、WBC本番を見据えて全打席に立つ。台湾代表の陽岱鋼もフル出場を希望しており“WBCモード”全開の初実戦となりそうだ。

 宮崎で行われる日本代表合宿まで、あと10日。ハイペースで調整を続けているWBC組は、貴重な実戦機会を待ちわびていた。中田は「1打席でも多く立っておきたかった。早く試合の感覚を取り戻したい」。守備でも、一塁、左翼と二役をこなす予定でフルイニング出場で実戦感覚を磨く。「守りは5回まで」という稲葉も「打席には9回まで立つつもり」と、ギアを一段階上げて代表合宿へ備えるつもりだ。

 この日の朝には「ギャン疲れ」と“中田語”で疲労度を表した背番号6だったが、特打にティー打撃と、きっちり居残り練習をこなした。「もっと追い込んだほうがいい。疲れは見えるけど、無駄な動きが少なくなってきた」と栗山監督も満足の仕上がり具合。WBC前回大会で優勝を経験している稲葉は、ハンドリングの練習をするなど一塁守備の技術向上に余念がなかった。日本ハムが世界へ送り出す侍2人は、チームのバックアップを力に、着々と刀を研いで出番を待つ。【中島宙恵】