<WBC:キューバ12-0中国>◇4日◇1次ラウンドA組◇ヤフオクドーム

 日本は眼中にない。A組最大のライバル・キューバが中国に15安打12得点で7回コールド勝ちし、2次ラウンド進出を決めた。先発ベタンコートは6連続三振を記録し、4回2/3を8奪三振1安打無失点。2番ベルが大会第1号を放ち、昨季の国内リーグ2冠王アブレウは満塁弾を含め2安打5打点と大爆発した。ビクトル・メサ監督(53)は「一番重要なのは日本戦じゃない。どこがサンフランシスコに行けるか、だ」ときっぱり。早くも日本戦を飛び越し、2次ラウンドに目を向けた。

 日本戦の先発については「明日、台湾ラウンドを勝ち抜くチームが決まってからでないと、計画を立てられない」と説明。2次ラウンドで戦うチームとの相性も見極めた上で「捨て駒」投手を起用する可能性もある。この日は前日3日のブラジル戦で5打数無安打の主砲グリエルを、3番から7番に降格させる余裕も見せた。「チームは80%の状態だ。我々はサンフランシスコのことしか考えていないのが現実だよ」。6日の日本戦を消化試合とさえ考え、WBC初制覇への作戦だけを練り続ける。【佐井陽介】