<WBC:日本4-3台湾>◇8日◇2次ラウンド1組◇1回戦◇東京ドーム

 日本戦初勝利を目指した台湾が、土壇場で金星を逃した。7回終了まで2点をリードし、同点に追い付かれた直後の8回に再び1点を勝ち越した。9回2死まで1点差を守ったが、日本打線の驚異の粘りに屈した。試合直後、記者から「感動しました」と話しかけられた謝長亨監督は、「感動したのはあなただけではない。私も感動しました。今も心臓がバクバクしています」と返した。台湾にとって、それほど劇的な一戦だった。

 ゲームプラン通りの展開だった。先発の王建民が、6回無失点と好投。打線は3回に押し出し四球で先制し、5回、8回と小刻みに得点した。王は「今日はコントロールを重要視した。日本は粘り強いバッターが多く、苦労しました。我々は勝利のために全力を尽くした」と言った。

 延長10回は1死から連打で一、二塁のチャンスをつくったが、最後は遊ゴロ併殺打で試合は終わった。謝監督は「選手は素晴らしいプレーをしてくれた。国際試合で日本の高いレベルに近づきたいと思っていた。尊敬する日本に勝つことこそできなかったが、重圧をかけられた。残念な結果だが、いつか勝つ日が来ることを願っている」と話した。今日9日は、決勝トーナメント進出を目指してキューバに挑む。