侍ジャパンの志田宗大スコアラー(37)が24日、第4回WBCの予選1次ラウンドで対戦するオーストラリア、キューバを視察するため韓国に出発した。各国が同地で強化試合を組んでおり、特にマークするのはオーストラリアのメジャーリーガー。リアム・ヘンドリックス、ライアン・ローランドスミス、ワーウィック・サーポルトの3投手を徹底分析する。帰国は3月1日の予定。

 志田スコアラーは「オーストラリアにはメジャーの3投手がいます。この3人が7、8、9回の1イニングずつ日本戦に登板するかもしれない。打線はそれほどではないと思うんですが、この3人が登板すると、かなり厄介なチームになると思うんです」と警戒している。

 ヘンドリックスは平均152キロの豪腕リリーバーで、昨年もアスレチックスで53試合に登板している。ローランドスミスはマリナーズ、ダイヤモンドバックスで5年で121試合登板した左腕で、サーポルトも昨年MLBデビューした若手の有望株だ。

 侍ジャパンにとって、オーストラリアには苦い思い出もある。04年アテネ五輪では準決勝で敗れ、金メダルの夢を絶たれた。「日本のことをかなり研究しているらしい。単純にどういう投手かというだけでなく、どの打者にどういう攻め方をするのか分かるようにしたい。他にもキューバは侮れないし、あまり情報がないんで、しっかりと偵察します」と志田スコアラー。標的を絞った“007”の奮闘も、侍ジャパンに力を与える。【小島信行】