王者山本隆寛(25=井岡)が1回2分28秒の鮮やかなKO勝利で2度目の防衛を果たした。

 同級12位レックス・ワオ(26=フィリピン)に対し「怖さは正直あった」と長所のパワーを警戒。「冷静に組み立てて行ければ」とプランを振り返りながらも、1分13秒に左ボディーで1度目のダウンを奪った。

 盛り上がる会場の中心で、最後は再び左ボディー。理想的なKOに兵庫・宝塚市出身の山本へ、地元関西のファンから大きな拍手が送られた。山本は「快勝です」とニッコリ。その上で「まだまだ王者といっても、東洋のチャンピオン。目指しているのは世界なので、まだまだこんなもんじゃない」と自らに言い聞かせた。

 次戦は年内に同級1位マーク・ジョン・ヤップ(六島)との3度目の防衛戦が組まれる見込み。「(相手は)うまいし、強いと思う。それでもKOで勝てるようにしたい」とダメージのない顔で誓った。