<ストライクフォース>◇12日(日本時間13日)◇米ニュージャージー州アイゾットセンター◇ワールドヘビー級トーナメント準々決勝ほか

 旧PRIDEヘビー級王者エメリヤーエンコ・ヒョードル(34=ロシア)が、まさかの完敗で現役引退まで示唆した。ヘビー級トーナメント準々決勝のメーンで激突したアントニオ・シウバ(31=ブラジル)に防戦一方の展開。シウバの強烈なパンチ連打で右目周囲が腫れ、ドクターストップによる2回終了TKO負け。昨年6月のファブリシオ・ヴェウドゥム(ブラジル)戦に続くストライクフォースでの敗戦で、キャリア初の連敗となった。

 1回は左右両フックの連打などで攻めるシーンもあったが、2回はいきなりタックルを浴びて倒れた。馬乗りになったシウバから何度も両拳を振り下ろされ、顔面は真っ赤に染まった。鼻血を流しながら2回を乗り切ったが、腫れ上がった右目の視界は限界だった。試合後に「これが最後のケージになるのか」と質問を受けると苦笑しながら複雑な表情で反応した。

 ヒョードル

 もしかしたらこれで最後にするかもしれないし、いつか戻ってくるかもしれない。それは神様しか分からない。

 「氷の皇帝」が弱気発言に終始した。そこにPRIDE王者時代に「60億分の1」と呼ばれたオーラはなかった。