WBC世界フライ級王者五十嵐俊幸(28=帝拳)と11月3日のダブル世界戦で対戦する挑戦者ネストール・ナルバエス(30=アルゼンチン)は弔い合戦で、アルゼンチン初の兄弟王者を期す。父エスタニスラオさんは手術翌日の16日に急死したばかり。3日後には37歳の次兄オマールが、WBOスーパーフライ級で5度目の防衛に成功。オマールはフライ級では16度防衛した名王者。マスボクシングなどの公開練習でも相手を務めた。5人兄弟の末っ子のネストールは「兄と半年一緒に練習してきた。父も夢だった兄弟で世界王者になる」。偵察した葛西トレーナーも「必死で来るだろうから、五十嵐も最後まで集中させたい」と警戒した。