WBA世界フライ級王座に挑戦する同級9位黒田雅之(26=川崎新田)が、聖火ランナーとしてJリーグ開幕試合を盛り上げる!?

 今日27日、王者フアン・カルロス・レベコ(29=アルゼンチン)に挑戦する黒田は26日、川崎市内のホテルで王者とともに調印式、前日計量に臨んだ。王座奪取を果たした場合、交流のあるJリーグ川崎Fのホーム開幕戦(3月9日・国立競技場)の試合前セレモニーで、聖火台点火役を打診されている。大役を励みに、初挑戦で世界をつかむ。

 Jリーグと同じ理念、地域密着を掲げる川崎新田ジムだからこそのコラボレーションだ。新田渉世会長は「フロンターレの開幕の国立で、黒田が聖火に点火するんですよ。私も一緒に走ります」と、世界王者になった場合の大役を明かした。等々力競技場が改修中で、今季の川崎Fのホーム開幕戦は東京・国立競技場で行われる。その開幕イベントでの重要な役割を、川崎から世界をとった王者が担う。

 世界戦の開催発表から、ジムと川崎Fは強力タッグを結成。初めて世界戦が行われる川崎市のとどろきアリーナには、当日に川崎Fサポーター約200人が集結。サッカーの応援で、黒田の試合を後押しする。さらに、リングサイドには川崎F幹部と選手8人が陣取り、応援することも決まっている。

 黒田は、過去に2度、川崎Fの日本代表MF中村憲剛(32)に会ったことがあるという。同じ地域貢献で商店街のあいさつまわりをした。「人間的にも素晴らしい、きさくな人」と尊敬している。さらに黒田は「Jリーグのみなさんが応援してくれるのは励みになります。種目は違うけど、同じスポーツ。これを機に親交を深めたい」と、うれしそうに話した。

 前日計量は、王者レベコが1回目に100グラムオーバー。2度目にパンツを脱いで素っ裸で体重計に乗り何とかパス。これに対し、黒田は200グラム軽い、50・6キロで一発パスした。「すごく調子がいい。明日は1回からガンガン攻めます」と、王座奪取の決意をみなぎらせた。【桝田朗】