東幕下13枚目の栃丸(23=春日野)が、奇手・居反りの使い手として注目を浴びる西幕下8枚目の宇良(23=木瀬)をはたき込みで破り、無傷の4連勝で勝ち越した。「同い年なんです。プロの先輩として、プロでの4年間は無駄じゃないんだと、ちょっとは意地を見せられたかな」と笑顔を見せた。

 立ち合いで低くもろ手突きに行くも、宇良の頭はさらに下を行き、足を取らせそうになった。「まさか、自分の足を取りに来るとは思わなかった。短いんで」。

 そこからは懸命に突き放して、中に入れさせない。「上突っ張りになって、空振りすると中に入られる。そうならないように気をつけた。相手が引いたので、押し出したかったです。でも、勝てたんで良かった。足を取られていたら恥ずかしかったですね」と大きく息をついた。

 幕下15枚目以内でのストレートの勝ち越しは初めて。「まだ満足してはいけない。次がありますから」と、愛くるしい顔を引き締めた。