負けた瞬間に、豪栄道の初優勝が決まる一番。東前頭14枚目の遠藤(25=追手風)は重圧など感じていなかった。

 左を差し、右前まわしを引くと、厳しい攻めで大関を狙う新関脇の高安(26=田子ノ浦)を圧倒した。完璧な相撲で自己最多の12勝目。「いい相撲が取れて良かったと思います。向かっていくだけでした」と振り返った。

 豪栄道の優勝は支度部屋で耳にした。だが、テレビの映像には見向きもしなかった。優勝争いには興味を示さない。15日間、けがなく取り切ることだけ。千秋楽への白星の上積みに向けて「最後だからって、やることは変わらない。しっかり集中して頑張ります」と淡々と話した。