1月の大相撲初場所で初優勝し、第72代横綱に昇進した稀勢の里(30=田子ノ浦部屋)が9日、茨城県庁や牛久市役所を訪れ、優勝と横綱昇進を報告した。

 県庁では橋本昌知事から県民栄誉賞を授与された。19年ぶりに誕生した日本出身横綱を一目見ようと、表彰式会場のホールには約1200人が集まった。

 拍手で祝福され、表彰状などを受け取った稀勢の里は「おかげさまで優勝、横綱に昇進することができました。特に茨城の方々の応援は熱いものがあって本当に後押ししていただきました。今後は横綱として名を汚さぬよう精進してまいります」とあいさつ。県の広報担当者によると力士への県民栄誉賞は初という。

 牛久市役所には約500人が詰め掛けた。取材に応じた稀勢の里はフィーバーぶりに「たくさんの方々に来ていただいてありがたい。本当にうれしいです」と笑顔だった。地元の声援について「自分の力以外のものが出た。(今後も)いい姿を見せられるようにもっともっと強くなっていい報告ができるようにやっていきたい」と話した。