大相撲春場所(3月11日初日、エディオンアリーナ大阪)を前に、大阪で初めて力士による“赤ちゃんだっこ撮影会”が同所で行われ、先場所優勝の関脇栃ノ心(30=春日野)も参加した。

 平幕の竜電、朝乃山と一緒に大きな手でちっちゃな子どもを何人も抱きかかえ、時には泣きだす子を笑顔であやした。

 イベント後の会見では「う~ん、自分の娘も早く(だっこ)したいですよね」と苦笑い。昨年11月に故郷ジョージアで生まれた長女アナスタシアちゃんとはまだ会っておらず、念願の初対面は夏場所後の6月になりそう。この日は、その“予行演習”となった。

 初場所優勝からは、約1カ月30年の人生で最も多忙な時期となった。「初めての経験だから。けど、まあうれしい。幸せな疲れですから、もっともっと頑張って、もっと疲れたい」。16年7月名古屋場所以来の関脇に返り咲き、大関昇進の期待も出てきたが「う~ん、まだ早いですね。今場所頑張らないと話にならないから、大事ですね」と控えめだ。

 06年に初土俵を踏んだ場所への思いを「大阪好きやしね。大阪の人、大阪人好きなんです。しゃべり方とかね」と微妙に関西弁のイントネーションを交えて口にした。「自分の相撲、攻めて、まわしを取って。前に攻めれば相撲になる。攻めて攻めて前に出たい」。怪力自慢の取り口で、春場所も旋風を巻き起こす。