ビートたけし(61)が映画「ギララの逆襲

 洞爺湖サミット危機一発」(河崎実監督、7月公開)に出演することが23日、分かった。演じるのは、宇宙怪獣ギララに襲われた地球の危機を救う「タケ魔人」で、全身スーツで撮影に臨む。出演シーンは来月撮影予定。たけしが、自分の監督作以外で映画に出演するのは、04年公開の「血と骨」以来。

 タケ魔人は不動明王をモチーフにしており、全身が黄金の炎で輝いている。着ぐるみは高さ2メートル20センチ、幅は後光までいれると2メートル以上、重さ30キロと存在感抜群だ。たけしは顔だけを出して魔人を演じるが、動きやせりふは「コマネチ!」など、たけしの代表的なギャグなどが使われる。

 作品の中で、タケ魔人は神として描かれ、普段は50センチほどの像でまつられている。洞爺湖サミットを襲ったギララを倒すかぎを探るスポーツ紙記者(加藤夏希)とカメラマン(加藤和樹)が、タケ魔人の存在を知り、よみがえらせるという筋書き。像の段階からすでにコマネチポーズをしているが、復活の呪文(じゅもん)も「コマネチ!」だという。

 「オレたちひょうきん族」ではタケちゃんマンや鬼瓦権造などを演じ、今でもバラエティー番組で着ぐるみ姿を見せている。CGではなく着ぐるみにこだわって撮影している河崎監督は「たけしさんは、日本の伝統芸能であるぬいぐるみに並々ならぬ思い入れのある方。ぬいぐるみによる日本独特の怪獣映画が死滅しようとしている今、たけしさんしかこのジャンルを救える人はいません」と、コメントした。出演交渉は河崎監督が直接行ったという。

 「ギララ-」は実際の洞爺湖サミット(7月7日~)直前の7月5日に、北海道で先行公開される。