映画「おくりびと」で米アカデミー賞外国語映画賞を受賞した滝田洋二郎監督(53)の新作「釣りキチ三平」(20日公開)の完成試写会が3日、都内で行われた。オスカー効果もあって、同作には30カ国からオファーがある。世界への初披露は、5月13日に開幕するカンヌ映画祭のマーケット。滝田監督も参加したい意向で、自ら売り込みをかける。

 舞台あいさつでも「世界の滝田洋二郎監督」と紹介されるなど、期待は高い。「『世界の』とかは勘弁してください」と照れたが、祝福は故郷の富山県からも届いた。この日、富山県民栄誉賞が贈られることが決まった。同賞は02年に設けられ、滝田監督が受賞第1号となる。知らせを聞いて「僕でいいんでしょうか。ありがとうございます。地元に少しでも貢献できるよう、いい映画を作って頑張ります」。