SMAP草なぎ剛(「なぎ」は弓へんに前の旧字体その下に刀)(35)が映画「僕と妻の1778の物語」(星護監督)に主演することが8日、分かった。草なぎが主演したフジテレビ系連続ドラマ「僕の生きる道」「僕と彼女と彼女の生きる道」「僕の歩く道」の“僕シリーズ3部作”の新作として、初めて映画化される。

 今回はSF作家ががんで余命1年を宣告された妻のために、毎日短編を書き続ける夫婦愛を描く。「ねらわれた学園」などで知られるSF作家眉村卓氏の著書「妻に捧げた1778話」が原作。悦子夫人が02年に大腸がんで亡くなるまでの5年間をつづった作品で、星監督は「悲しい話だけではなく、5年間によって夫婦の愛情が確認された世界一幸せな夫婦の物語」と話す。

 1778話の中から数話をピックアップ。CGを駆使して日常で起こる不思議な話を劇中に盛り込む。「僕の生きる道」「僕の歩く道」の演出を担当した星監督は「『僕の生きる道』などは静ひつなドラマ。演出はなるべく控えめにした。今回現実は控えめに、空想はなるべく派手にしようと考えている」とこだわりを明かした。

 がんで余命1年を宣告される妻を演じるのは竹内結子。草なぎとは興収31億円のヒットとなった映画「黄泉がえり」(03)以来の共演となる。10月末にクランクイン。草なぎは「みんなに愛されるすてきな映画にしたいと思います」。竹内は「草なぎさん演じる主人公の思いに激しく心を打たれました。私自身も(主人公)朔太郎さんの思いに応えられるよう、懸命に取り組みたいと思います」と意気込む。

 来年、カンヌなど海外映画祭への出品を目指すほか、海外配給も視野に入れている。来年末か2011年新春公開予定。