映画「最後の忠臣蔵」(杉田成道監督)が12月18日に、時代劇としては初めて日米同時公開されることが23日分かった。ロサンゼルスで17日から31日(現地時間)まで上映される。10月11日に現地で行ったハリウッド・プレミアの評価が高く、ワーナーマイカル社のミラード・オゥクス社長から熱烈オファーを受け実現した。

 俳優役所広司(54)と女優桜庭ななみ(18)がプレミア上映のために渡米してから、1カ月あまりで日米同時公開が決まった。過去には大沢たかおと竹内結子が出演した「ミッドナイト・イーグル」(成島出監督)や、SMAP木村拓哉が主演声優のアニメ映画「REDLINE」(小池健監督)が同時公開で上映されているが時代劇は初めて。

 上映される「マン・チャイニーズ6」はハリウッドスターの手形、足形で有名なチャイニーズシアターの系列劇場で、同劇場の目の前というハリウッドの中心部にある。現地での舞台あいさつも検討中だという。上映のオファーを出したオゥクス社長は「とても力強く美しい作品。ラストは特に素晴らしく、愛と忠義が極限まで描かれています。米国の観客も温かく受け入れ、口コミで広がると信じています」と大絶賛した。

 また、年内に米ロサンゼルスで1週間以上、有料で公開されることから、来年2月のアカデミー賞のノミネート要件を満たしているという。同社長も「個人的にアカデミー賞にノミネートされるべき作品だと思っています」と期待した。