ジャニーズJr内ユニット、SixTONES(ストーンズ)とSnow Manの初主演舞台「少年たち 世界の夢が…戦争を知らない子供達」が4日、東京・日生劇場で開幕した。

 65年初演で、若者の葛藤と成長を描いた作品。最近はジャニーズ若手の登竜門的作品として上演されている。今回は反戦メッセージも込められており、企画・構成・総合演出を手掛けるジャニーズ事務所のジャニー喜多川社長は、「戦争を知らない子がいるのは、日本だけ。戦争がない日本は、幸せだよ、ということを伝えたい」と話した。

 ジャニー氏は戦後、米軍の通訳をしていたこともあり、米軍兵に入隊理由について話を聞いた経験も舞台に盛り込んだ。さらに出演者がキャップをかぶって舞台に立っていたが「流行だからと追っかけていてはダメ」と、はちまきに変えさせた。「はちまきは日本のもの。日本人のはちまき姿は格好いい。日本の文化を守ってほしいですから」。

 多くの舞台を手掛けてきたジャニー氏はオリジナリティーを大切にしており、他の人が手掛けた作品を見ないようにしていることも明かした。「ミュージカルや舞台を見て、似通ってしまうと嫌。人の発想は人の発想で、自分の発想に人の発想が入るのは嫌なんです」。さらに「お手々つないでやっているとそうなりますが、悲しいかな、僕は1人だけでやってますから。人のやったものを絶対にやらない。鉄則です。やる必要なんてないし、自分が作った方が面白い」という。

 奇想天外な発想や抜群のセンスで日本のエンターテインメントをけん引しているだけに、ネーミングや大掛かりな舞台装置などが模倣されていることもある。「まねされたら、別のことを一生懸命頑張ればいい。ありがとうと言うべき。まねしてくれるのは、偉くなった証拠です」と前向きに受け止めている。【近藤由美子】