5日から全国309館で公開された、内野聖陽(47)主演の日本・トルコ合作映画「海難1890」(田中光敏監督)が、興行収入(興収)10億円超えを目指せる好スタートを切った。

 7日、配給の東映が発表した。同じく田中監督がメガホンを取り、興収8億9000万円を記録した13年「利休にたずねよ」との、初日から2日間の興収対比で、120・6%を記録したことを受けた見込みだという。

 「海難1890」は、1890年(明23)に和歌山県串本沖で発生したトルコ軍艦エルトゥールル号遭難事件の際、地元の漁民が救出に当たった恩を忘れなかったトルコが、1985年(昭60)にイラン・イラク戦争でテヘランに取り残された日本人を脱出させた、実話を元に描いた友好の物語。映画の舞台となった和歌山県では、今年トップの初日興行成績を記録したという。また歴史もので、50代以上のシニア層からの高い支持を得ており、平日も安定した興収を挙げられると東映関係者は見ている。

 トルコでも、25日から300館超で公開される予定。