大場久美子(56)の父で、昨年12月31日に亡くなった宣夫(のぶお)さん(享年84)の通夜が7日、都内で営まれた。昨年12月に父を自宅に引き取り、介護をしてきた大場は「2カ月前に体調が急変しました。自宅でみとりました。亡くなる前日(12月30日)の夜中、声をかけたら1回、うなずいてくれて、朝まで語り合いました」と振り返った。介護で4日間、風呂に入っておらず、シャワーを浴びて、お風呂から出た約3分後に亡くなったという。

 大場によると、宣夫さんは15年前に前立腺がんを発症後、体の各所にがんを発症し、入退院を繰り返してきたが、そのたびに回復してきたという。大場のファンとも交流し、ツアーをしたり、80歳過ぎてもボウリングをしてストライクも出すほど元気だったという。

 父は大場の実弟と同居していたが、弟夫妻が共働きで年末が忙しく、その折に体調が悪化し「1人でいる時間がつらい」と言ったため、昨年12月に入り大場が引き取ったという。自宅で介護し、たまった腹水を抜くために、同24日まで1週間、都内の病院に入院した際も付き添い、病院から仕事に通ったという。「寝ないで(看病し)お風呂に入らず、マネジャーにシャワーを浴びられるところを探してもらった。16歳で芸能界に入って、家を出たので父のことを全然知らなかった。寝ないで頑張れたのも、父の側にいて、父のことをさせてもらえたから。濃密な時を過ごしました」と振り返った。

 亡くなる3日間、宣夫さんは苦しんだという。「『ドンマイ! 大丈夫! 頑張れ!』と励ますしかできなかった。自宅でみとるのは相当な覚悟がいると聞いていましたが、最後の3日間に、このことかと思いました。怒られるかもしれないけれど…早く逝ってほしい、楽にしてあげてほしい、どこまで父に(苦しみを)味あわせるの? と思った」と悲痛な胸の内を吐露した。

 9日には都内でライブを開催する。大場は取材の最後に「できる限り私の曲を聴いてほしいと、父のために選曲した曲ばかり…残念」と悔やんだ。そして、父の眠るひつぎに向かうと、のぞきこんで何度も語りかけていた。