元WBC世界バンタム級王者・辰吉丈一郎(45)のドキュメンタリー映画「ジョーのあした 辰吉丈一郎との20年」の初日舞台あいさつが27日、都内で行われた。

 舞台あいさつには阪本順治監督(57)と辰吉本人が出席した。映画について辰吉は「こっぱずかしい。全部俺映ってるもん。今日見たことは忘れてください」と話し、阪本監督から「2回見れるということですね」と返されると、「ものは言いようやね」と話し、会場を笑わせた。

 映画は94年から撮影した辰吉の20年間の軌跡を収めている。自身の父親について話を振られると「トータルに全部父さんの背中を見て育った。越えたいけど越えられない壁。(もし映画を見たら)『よかったねー』って言うんちゃうかな」と話した。

 あいさつの途中ではスペシャルゲストとして2人と親交のある俳優の江口洋介(48)が登場。7年前に阪本監督に誘われて試合を観戦したといい、「その翌朝に辰吉くんの家族も含め、みんなで一緒にコーヒーを飲んだ」というエピソードを明かした。

 最後に江口が「(映画では)彼が20年間自問自答している言葉が聞けたりして、胸が熱くなりました。見たことのない辰吉くんの日常が伝わってくるので、じっくりとその生き様をご覧になってください」と話すと会場は大きな拍手に包まれていた。