テレビ朝日系「やべっちF.C.~日本サッカー応援宣言~」(日曜深夜0時10分)が、今日3日の放送から15年目に突入する。生放送の司会を務めるのはナインティナイン矢部浩之(44)。お笑いと両立させてきたこれまでの軌跡と、これからを聞いてみた。

 「やべっちF.C.」は02年4月に始まった。日韓W杯が開催された年だった。

 矢部は「最初、話が来たとき『ウソやん!?』って。ちょうど30歳。まだ、若手のお笑いのつもりだった。でも、サッカーは特別だった。高校まではサッカーだけしかしてこなかったから。相方の岡村(隆史)さんからは『自分だけ』って言われるけど(笑い)」。お笑いとサッカーが両立できるか一抹の不安はあったという。それでも「ふざけながらやるか、サッカーだけか…。どっちでもない、やっていくうちに『サッカーを楽しもう』っていうスタイルになった。それで吹っ切れた。だから選手と一緒にボールを蹴っちゃう」。

 同じ吉本興業所属の極楽とんぼ加藤浩次(46)も、同じ頃、TBS系「スーパーサッカー」の司会を始めた。20年目のフジテレビ系バラエティー「メチャ×2イケてるッ!」の共演者でもある。「加藤浩次は“狂犬”とかいわれてるけど、気にするタイプ。ネットの評判とかチェックして『俺は経験者だから』みたいなことを(笑い)」。逆に吉本の大御所、明石家さんま(60)は、世界的スターのアルゼンチン代表メッシさえ、笑いにする。「周りの声なんか気にしない(笑い)。すごいですよね」。

 笑いながらも、サッカーへの思いは真剣だ。日本代表のキーマンに本田圭佑(ACミラン)を指名する。「やっぱりすごい。本田圭佑がいないと怖い。すごいテクニシャンっていうわけじゃない。でも、ボール持ったときの体の強さ、使い方は、日本で一番」。ほかには長友佑都(インテル)岡崎慎司(レスター)を挙げる。「世界レベルのテクニックがあるんじゃないけど、一番レベルの高いリーグでレギュラー。結局、メンタルやなと思う。なんか、侍魂的な気持ちを持っている」。

 13年に元TBSアナウンサーの青木裕子(33)と結婚した。現在は2人の男の子の父親だ。よきパパ、育メンで知られる。「やっぱり、子供が生まれて変わったね」。息子2人とサッカーボールを蹴るのが夢。「おじいちゃんになっても『やべっちF.C.』の中で、ボールを蹴っていたいですね」。お笑いとサッカー。どちらの思いも本物だ。【小谷野俊哉】